毎朝フレンチブルドッグをケージから出すとまずやることは目ヤニを取ってやることです。
多い時は日に5~6回は取ってやります。
マメにとってやらないと、人間でいう法令線のあたりがかぶれてきて、皮膚炎になる恐れがあります。
フレンチブルドッグのシャンプーは月に1回程度がよいとされています。
これはあまり回数を増やすと本来持っている皮脂が取れ皮膚炎になったりかぶれたりすることがあるためです。
ただし個人差があります。
フレンチブルドッグにも分泌のいい脂性の子もいます。
こういう子はすぐ体がべたべたします。多すぎる脂が逆に皮膚に悪い時があるので、その場合は2週間に1回程度でも構いません。
うちの子は2~3週間に1回シャンプーします。
皮膚のトラブルが目ヤニや脂性が原因の場合は比較的対処しやすいものです。
ひどい場合は獣医さんに軟膏をもらったり薬用シャンプーを使うと効果的です。
厄介なのは体の内側に原因があって、それが表に出て皮膚トラブルになる場合です。
よくあるのが犬のアトピー性皮膚炎と食物アレルギーです。
顔や首回りなど特定の部分を常に掻いたり、肉球や指の隙間をしきりに舐めたりします。
先天的に遺伝で起きることもあれば、住む環境でのほこりやノミ、ダニ、が原因のときもあります。最近よく耳にするのは特定の食べ物に過剰反応してかゆみが起こることです。血液検査をして原因物質を推定する技術も日々進歩しています。
ただしペット病院で相談してもなかなか原因がはっきりしないのがやっかいなところです。きちんと掃除して結果どうだったのか。血液検査で小麦と米に反応が出たから原材料に使ってないフードを食べさせてみる。様子を見てどうなのか。
ひとつひとつ原因と思われるものを消していく消去法で絞っていく処置が一般的です。
ただ完全に治るかというと、完治は難しく、治すというよりうまく付き合っていく気持ちが大切です。
これはアレルギーに限らず言えますが、フレンチブルドッグはなにかと体のトラブルが多い犬種です。あれが治ったと思えばこっちが悪くなった、やっと落ち着いたと思ったらしばらくしてまた出てきた、なんてことがよくある犬です。
だからイヤだって? 違います。
フレンチブルドッグとの付き合い方、過ごし方というのは体のトラブルもひっくるめてフレブルの「個性」になるんです。デリケートな犬ですからいろんなことを起こしてくれますが、それもこの犬の楽しみ方の一つと思えば、「苦もまた楽し」の世界に入ります。
フレンチブルドッグの愛好家の中には2頭、3頭と多頭飼いに走る人も多いと聞きます。
頭数が増えればそれだけトラブルも増えて頭を抱えるんじゃないかと思うかもしれませんが、結果は逆のようです。
なぜでしょう?
それは飼ってみないとわからないフレンチブルドッグの魅力が隠されているからです。
その魅力に魅せられると今度は抜け出すのが大変です。